特集コラム

Column 6 荻窪のおみせ

2011/04/12

食の安全を提起して32年の「辻安全食品」

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荻窪2丁目にある「辻安全食品」が、「食物アレルギー対応除去食品」を製造・販売し、2011年5月で32周年を迎える。

「食物アレルギー対応除去食品」とは、牛乳・卵・小麦粉といった一般食品で多用される素材を使わない食品。辻安全食品店内には、小麦粉が体に合わない人のためにつくられたお米の麺や、卵が入っていないマヨネーズ、また、ミルクを使わないデコレーションケーキらが並ぶ。埼玉県にある辻安全食品直営工場では、アレルギー対応製品の製造中は、他の製品の製造をストップする徹底ぶり。もちろん、食品添加物・合成着色料などは不使用。また、最近では、JALとANAの機内食も手がけている。

アレルギーは体質による。花粉症に悩まされる人がいるいっぽうで、杉林に入ってもなんともない人がいるのと同じ。また、アレルギー対応食品には「美味しくない」「地味」という印象があるかもしれない。しかし、例えば、厚生労働省がアレルゲン「特定原材料」として表示を義務化/推奨している25品目を一切使用していないおせんべいは、「どこで買ったの?」と確認したくなるほどの味。

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辻安全食品の辻幸一郎社長は、「今は、みんながみんなこれを食べようという時代ではない」という。

「体質によっては、小麦、卵、牛乳などが炎症を起こす原因になります。炎症は体の自然な反応で、一番弱い個所から発生します。男性であれば肝臓、女性であれば子宮。食生活を変えるというのは、我慢するのではなくて、食生活の中から体に合わない要素を取り除くだけ。毎日の3食に自信を持つことができ、体質を知らずに食生活を送るよりも、健康になることができる」(辻社長)

また、食物アレルギーを正しく理解し食生活から健康を維持する活動は、欧米では、自閉症や広汎性発達障害らの治療法の一つとして研究が進んでいる。定期健康診断のオプションで花粉アレルギーの細目を検査したことがある人は多いかもしれないが、辻安全食品は、その検査の食物アレルギー版ともいうべき「lgGアレルギー検査」の窓口にもなっている。

「花粉症であれば、涙が出たり、くしゃみがとまらないことでわかるが、食物アレルギーは調べてみなければわからない場合が多い。しかし、逆に言えば、調べればわかる。病気や症状で悩んでいる人も、食生活から健康を取り戻すことができる」(辻社長)

実際に、辻安全食品に相談に来た顧客には、害していた健康を取り戻す人が多い。「食物アレルギーを正しく理解して、そのうえで自分の体質を知ることがなによりも大切」と語る辻社長は、「健康を害する原因がわかれば不安がなくなる。手探りで、病気や症状に効くといわれる手段を探し続けるときよりも、精神状態が変わる」と強調する。

辻安全食品株式会社
http://www.tsuji-a.com/tuji/
辻幸一郎社長ブログ「こうちゃんねる」
http://ameblo.jp/kc1/
住所:東京都杉並区荻窪2-41-12
電話:03-3391-6261/FAX 03-3391-6274

文・取材 / 竹内みちまろ

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