特集コラム

Column 8 荻窪音楽祭

荻窪音楽祭
2011/05/20

音楽祭と共に荻窪文化も楽しめる!

荻窪周辺の住民は言うに及ばず、他のエリアからも多くの人が訪れる「荻窪音楽祭」。会場となる文化施設や公園、その周辺エリアの魅力を、この一大イベントに訪れることで知る人も少なくありません。
さまざまな会場での演奏や歌唱を楽しむと共に、杉並区らしい閑静な住宅街の中に点在する緑豊かな自然環境でリフレッシュできるのも荻窪音楽祭の特長と言えるでしょう。

妙正寺公園と妙正川

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JR荻窪駅北側には妙正寺公園、天沼弁天公園、南側には大田黒公園、読書の森公園があり、音楽鑑賞だけでなく、公園内や周辺の散策も楽しむことができます。

第23回荻窪音楽祭で6番会場となったスタジオTO2音楽院サロン近くにはプラネタリウムのドーム屋根が特徴的な区立科学館をはじめ、区立博物館の向かいには妙正寺公園、ノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊博士のメッセージが書かれた「夢のタマゴ」が設置されている「科学と自然の散歩みち」もあって、妙正寺川沿いの緑道散策も5月の爽やかな風を感じることができるでしょう。

読書の森公園

JR荻窪駅南側では今回13番会場となった衎芸館があり、駅前商店街から少し離れた住宅街にあるだけに、会場までの道すがら荻窪らしい町並みを見ることができます。
衎芸館に隣接している読書の森公園の園内には、杉並区所縁の作家である井伏鱒二や石井桃子、谷川俊太郎氏の記念碑も建てられており、公園の周りには井伏鱒二の「荻窪風土記」の抜粋文の小さな石碑がいくつも置かれていて、その内容から当時の荻窪の様子を垣間見ることができます。

大田黒公園と天沼弁天公園

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5月15日の無料コンサート会場となった、天沼弁天公園・郷土博物館分館と大田黒公園・大田黒記念館は、もともと地域住民にとっても癒しの場として親しまれている公園。

コンサート巡りの合間に天沼弁天公園や大田黒公園の木漏れ日の下で休憩するも良し、また、大田黒記念館に展示されている音楽評論家である大田黒元雄氏の足跡に目を向けてみるも良し、郷土博物館分館の展示や郷土博物館だより「炉辺閑話」を手に取って杉並区の歴史に触れてみるも良しと、楽しみ方はさまざま。

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第23回荻窪音楽祭は東日本大震災において災害時相互援助協定を締結している南相馬市への募金活動が精力的に行われましたが、天沼弁天公園・郷土博物館分館に置かれた「炉辺閑話」を読むにつけ、杉並区と福島県南相馬市とのこれまでの文化交流についても知ることができました。
「井伏鱒二や阿佐ヶ谷文士」展を南相馬市博物館で出張展示したかと思えば、杉並区でも「相馬野馬追-受け継がれる武家の伝統-」という特別展示を行うなど、文化交流も盛んで、郷土博物館分館のパンフレットの棚には南相馬市博物館のパンフレットも置かれていました。

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荻窪音楽祭では音楽だけでなく、科学や物理、郷土史、文学など、杉並区が誇る文化に触れることもできる機会でもあります。2011年11月18日から20日の三日間は、第24回荻窪音楽祭が開催される予定です。その際には音楽以外の杉並文化も同時に楽しんでみてはいかがでしょうか?

文・取材 / 丸山美智子

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