Column 8 荻窪音楽祭
北口駅前広場リニューアル
リニューアルオープンされた荻窪駅北口前広場で!
「杉並音楽祭」のパンフレットは、会場となる施設や各商店街に置かれていますが、やはり一番、多くの人の目に触れ、手に取ってもらえるのが、JR荻窪駅北口駅前広場でしょう。
その北口駅前広場は、2011年3月14日に完成したばかり。2011年はJR荻窪駅にとっても開設120周年に当たります。
荻窪の歴史を語る店も荻も健在!
荻窪駅北口といえば、かつての闇市時代を偲ばせてくれるような、創業昭和27年の「鳥もと」が駅前の賑わいを象徴していました。しかし、今回の北口駅前再開発により2009年8月に移転。
一抹の寂しさを感じないでもありませんが、今も北口駅近の新店舗で元気に営業しています。
大幅にリニューアルした北口駅前広場はバスターミナルやタクシープールも整備され、中央には桜とケヤキが植えられました。
また、これまでJR荻窪駅構内に肩身が狭そうな様子で自生していた荻も日当たりの良い小広場へと移植されました。もともとは多く自生していたことから地名の由来ともなった荻。今やここが“荻窪最後の自生地”となってしまいましたが、広場を行き交う多くの人に注目してもらえる存在になったのです。
コミュニティ広場としてのスタート!
北口駅前小広場にはテントが設けられ、音楽祭三日間にわたって「クラシック音楽を楽しむ街・荻窪」の会主催の無料コンサートが実施されました。
初日の5月13日14時の大小さまざまなハーモニカによる合奏を皮切りに、翌14日は13時から14時15分まで吹奏楽、14時半からは軽快なリズムでありながらも哀愁漂うアンデス音楽、そして最終日の15日は12時半から13時まで乗泉寺吹奏楽団と続き、14時からの野村高裕氏によるボーダレステノールがトリ。朗々とした歌声が広場に響きわたりました。
演奏や歌唱が披露されているテント前の椅子席以外にも、小広場には多数ベンチも設けられているため、そこに座って何かを食べたり飲んだりしながら気軽に音楽を楽しむ人や、ちょっと姿勢を崩して流れてくる音楽のリズムを刻む人など、思い思いのスタイルで音楽に親しめる雰囲気となっていました。
本来は3月26日に杉並区と共に荻窪駅北口前広場の完成式を祝う予定でしたが、東日本大震災により取り止めとなりました。そのため、「第23回荻窪音楽祭」はこの荻窪駅北口前広場が“コミュニティ広場”としてのデビューを果たしたイベント。荻窪の新たな歴史のエポックとも言えるイベントだったのです。