Column 2 荻窪ラーメン
ラーメン二郎
三田本店を中心に関東近郊に30店舗以上店を構え、黄色の下地に黒い文字が目立つあの看板。荻窪店は、青梅街道を東に進み、天沼陸橋を越えたところにある。
二郎愛好家のことを「ジロリアン」と呼ばれるほど、二郎のラーメンはリピーター続出で中毒性が高い。そして、そんな二郎は、ほんの少しだけ敷居が高い。
スープが器に注がれ麺が茹で上がり、いざカウンターにラーメンが出される前に、「ニンニク入れますか?」と聞かれる。そこで、「はい/いいえ」で答える人もいれば、「ゼンマシ」(全増し)という魔法の言葉を唱えれる人もいる。
これは、ニンニクをさらに投入してくれるだけではなく、野菜、脂、そして味が濃くなる“カラメ”も追加される。たっぷりと盛られたもやしは、まるでそびえ立つ白い山。そして、脂は雪の固まりか。
つまり、二郎は「食す」という言葉よりも「挑む」という言葉のほうがしっくりくる。険しい頂を踏破するかごとく、もきゅもきゅとした食感の野菜、ごわごわとした麺、ほろほろと脂が乗ったチャーシューを、一口一口攻略していく。
味の決め手となるスープは、舌を刺激する化学調味料としょうゆが混ざりあいとてもジャンキー。この味にハマれば、確実に病み付きになることは必至。
さらに、値段は一杯650円でリーズナブル。しかし、これだけでは足らず、プラス100円でチャーシューが追加される「肉まし」と一緒に食券を買う人も多い。体には優しくないがお財布には優しく、1000円以内でお腹を満たしてくれるのだ。
二郎には、「カロリーオーバー」や「体に悪そう」というネガティブな言葉は似合わない。体調がいいことに感謝し、思いっきり二郎に“挑もう”。
ラーメン二郎 荻窪店
住所:東京都杉並区荻窪4-33-1
営業時間:11:30-14:30/18:00-22:00
土:11:30-14:30/18:00-21:00 日:12:00-21:00
定休日:木曜日・祝日(臨時休業あり)