Column 9 荻窪グルメ
新宿中村屋 インドカリーの店 ルミネ荻窪店
JR・東京メトロ各線・荻窪駅の駅ビル「ルミネ荻窪」の5階はレストランフロアとなっており、名店が軒を連ねています。さまざまな飲食店が入居する中、地元の人たちの支持を受け、レストランフロアで不動の地位を築いているのが、新宿に本店を構える「新宿中村屋 インドカリーの店」のルミネ荻窪店です。
「新宿中村屋」は、1901年、文京区本郷でパン屋として創業。インドカリーの発売のきっかけはインド独立運動の志士 ラス・ビハリ・ボースと中村屋の創業者の出会いから。インドでイギリス政府に追われる身となったボースは1915年に来日し、縁あって中村屋で匿うことになりました。
次第に追求が厳しくなり、中村屋を出てからの逃亡生活を献身的に彼を支えたのが創業者夫妻の長女・俊子でした。やがて自由の身となったボースは、祖国インドの本場“カリー”を日本人に知ってもらいたいと、中村屋が喫茶部(レストラン)を開設した際にメニューとして提案。スパイスや米をインドから輸入した厳選素材使用の“カリー”は、当時の製法を踏襲し、現在も日本のインドカレーの草分け的な存在として、その伝統を継承し続けています。同店のメニューの表書きには「恋と革命の味」というコピーが刻まれているのです。
店内は広々とした全38席。落ち着いた調度品はともすれば西洋レストランと見まごうシックで上品な雰囲気。訪れるお客様も老若男女、家族連れやおひとり様などさまざまです。お食事以外のメニューも充実していることもあって、14時から17時までの一般でいうアイドルタイムも、ゆったりとした空間で寛ぎながら談笑するお客様の姿が見られます。
今回は、田中店長おすすめのカリーをいただくことに。ひとつはもちろん、同店定番の「インドカリー」(1,365円)です。契約農家で飼育した鶏肉をはじめ、淡路・丹後産の玉ねぎ、石川県産のコシヒカリなど厳選した素材を使用。そして同店独自の配合でブレンドしたスパイスなど、その味に妥協はありません。骨付の鶏肉の旨みとスパイスのハーモニーが絶妙です。
そして、おすすめのもう一品はヘルシー志向の女性にもぴったりの「野菜のココナッツカリー」(998円)。緑黄色野菜の色味が鮮やか。カリーの香りと共に、目からも食欲を掻き立てられます。こちらは「インドカリー」に比べてマイルドな分、野菜の美味しさも堪能できます。
その他、同店の人気メニューとして、サラダ付きの「特製ビーフカリー」(1,470円)があり、こちらは柔らかな国産牛の肉を使った欧風カリー。コクとまろやかさが特長です。毎月22日は「カリーの日」として、この「特製ビーフカリー」単体を特別価格1,000円で味わうことができてお得。
さらに、カリーのオプションメニューとして「サラダ・ドリンクセット」(420円)も用意されています。ドリンクセットに付くのはスパイスミルクティや季節のラッシーなど。
同店では、カリーの辛さの調節はしない代わりに辛さの異なるメニューを用意することで、素材に一番合ったスパイスとの調和を楽しめるようになっています。季節のラッシーや辛さの好みに合わせたメニューなどの相談も、スタッフさんたちに気軽に相談できる雰囲気。田中店長も「どんな相談も気軽にお声掛けください。笑顔でお迎えいたします!」とにこやかに語ってくれました。
■ 新宿中村屋 インドカリーの店 ルミネ荻窪店
http://www.nakamuraya.co.jp/
住所:東京都杉並区上荻1-7-1 ルミネ荻窪店5F
電話:03-5335-5423
営業時間:11:00-22:00(L.O.21:30)
定休日:不定休(荻窪ルミネに準ずる)