特集コラム

Column 9 荻窪グルメ

荻窪グルメ
2011/07/08

カフェ ドルチェ

column9004_01.jpg

車の通りも人の通りも多いJR荻窪駅北口前を走る青梅街道。そんな青梅街道沿いにある吉濱ビルの地下1階にあるパスタのお店「カフェ ドルチェ」は、実は荻窪駅前で25年以上の歴史を粛々と積み重ねてきたお店なのです。

開店当初は「カフェ」としてスタートしたそうですが、パスタが好評だったことから、今はパスタの店として地元では認知されています。
地下へ下りる入り口に小さな黒板が置かれており、その日のメニューが書かれていて、そのひかえめな感じもリピーターとしては“自分だけのお気に入り店”にしておきたいところ。

階段を下りて行くと左手に入り口があり、22席の落ち着いた雰囲気の店内が温かく迎えてくれます。仕事帰りに寛ぐ女性の“お一人様”も少なくありません。

重厚な柱と抑えめの間接照明、そして区切られたそれぞれの空間が何とも居心地良く、一人でふらりと立ち寄るにも手頃なお店。スペイン・バルやドイツのラーツ・ケラーを思わせる郷愁も漂う空間です。

column9004_02.jpg

メニューは、トマトソース、オイルソース、クリームソースなどのパスタと、サラダとコーヒーまたは紅茶付きのサービスセットで1,100円から。
同店のパスタは注文してから茹で始めるので待ち時間が必要となりますが、むしろ待ち時間を楽しむ感じ。とはいえ、パスタの前にはセットのサラダが供されるので手持ち無沙汰にはなりません。

口当たりの良いイタリアンドレッシングがたっぷりかかった、瑞々しい野菜のサラダはボリューム感もあって、単なる添え物の域には留まらない逸品。メインのパスタへの前奏曲のようなフレッシュサラダです。

column9004_03.jpg

トマトソース系のパスタをオーダーした場合はチーズをかけるかの確認があります。「昔ながらのナポリタン」(1,100円)は、優しい味わいで懐かしいようでいて、フレッシュなトマトソースとパスタの茹で加減が絶妙さはやはりプロの味なのです。

見事なアルデンテで、今までもいろいろなソースのパスタをいただきましたが、フェットチーネやショートパスタ、それぞれにそのパスタが一番美味しい状態を熟知しているかのような茹で加減で供されるのです。

column9004_04.jpg

もう一皿の方は「和牛ボロネーズのクリームソース」(1,380円)。ボロネーズなのでちょっとトマトベースのように見えますが、クリームソースがベースです。

細めのフェットチーネにソースが絡まり、ソースの旨みとパスタのもちもち感も十分に堪能できます。

column9004_05.jpg

オリジナルブレンドのコーヒーはすっきりした味わい。優しい風味のパンナコッタともぴったりでした。

カップは何種類か用意されているようで、訪れるたび、どんなカップで供されるかもまた楽しみの一つです。壁にはマイセンの絵皿も飾られています。

そんな、知る人ぞ知る店「カフェ ドルチェ」は、料理の味はもちろん、食事をする“時間”も楽しめる空間なのです。

カフェ ドルチェ
住所:東京都杉並区天沼3-4-3 吉濱ビルB1F
電話:03-3393-4519
営業時間:11:30-15:00、17:30-21:30
定休日:日曜日

文・取材 / 丸山美智子

特集コラム

「第2回太宰サミット - 荻窪の碧雲荘を残せるか - 」開催

2015/10/27

「第2回太宰サミット - 荻窪の碧雲荘を残せるか - 」開催

9月14日、杉並公会堂にて「荻窪の歴史文化を育てる会」主催の「第2回太宰サミット - 荻窪の碧…

続きを読んでみる

太宰治『富嶽百景』にも登場する「碧雲荘」の今後

2015/10/26

太宰治『富嶽百景』にも登場する「碧雲荘」の今後

太宰治と言えば、その生涯を終えた三鷹市が有名ですが、彼が師と仰いだ井伏氏が住む荻窪で…

続きを読んでみる

ル・ジャルダン・ゴロワ

2014/10/17

ル・ジャルダン・ゴロワ

荻窪南口仲通り商店会にあるフレンチデリのお店『ル・ジャルダン・ゴロワ』。フランス・ブルゴーニュ…

続きを読んでみる

メールマガジン

ライター募集