Column 10 荻窪のイベント
「荻窪白山神社」女神輿渡御
白山神社のご祭神は伊邪那美命で女の神様。それだけに、秋季例大祭の女神輿も毎年大いに盛り上がります。今年は9月7日が日曜日だったこともあって、担ぎ手が200人以上集まり、なかなか神輿にふれることができないと残念がる参加者もいたほど。それだけに神輿を取り囲んで踊る人たちも多く、華やかな巡幸となりました。
女神輿は、各線荻窪駅の南側に位置する荻五御神酒所からスタートします。荻五御神酒所が設けられた南口仲通り商店会は、朱色の法被を纏った担ぎ手さんたちで溢れかえっていました。午前中から荻窪駅の南側一帯を巡幸してきた男神輿が荻五御神酒所に到着したら、そこからは女神輿に続いて駅周辺を巡幸することになります。
13時50分頃、白山神社の神主さんが、荻五御神酒所前で担ぎ手にお祓いを行い、55分には巡幸スタート。お祓いの静寂から、一気に神輿巡幸の興奮へと切り替わる瞬間です。
まずは、仲通り商店会を南に進んだ後、すずらん通りへ。列の先頭には、山車と白山神社の末社である「三峯神社」の守り神である天狗が進み、薙刀を持って力強く女神輿を導きます。
飲食店が多いすずらん通りでは、各店舗が店の前に担ぎ手のための飲み物や軽食を用意しており、店舗前で女神輿を応援。拍手や声援を送ります。
一旦、すずらん通りの入口付近で休憩した後、今度はJR線に沿って阿佐ヶ谷方向へ進んで、天沼陸橋近くの(株)ノムラ前で一息つき、今度は青梅街道に沿ってJR線の北西方向へと反転するのです。車道を行く様は女神輿と言えど勇壮そのもの。住宅街や商店街を行く時以上に、太鼓の音も掛け声も大きく響いていたように思われました。
荻窪駅に隣接している、タウンセブンの西側に設けられた白山親和会御神酒所でちょっと長めの休憩。タウンセブン2階にあるテラスには、担ぎ手を労うための飲み物や食べ物がたっぷり用意してありました。
男神輿が白山親和会御神酒所に到着した際には、2階テラスから女神輿の担ぎ手も顔を出し、一緒に三本締め。男神輿と女神輿の担ぎ手が一体となって、場を盛り上げていました。
16時25分、男神輿より一足早く女神輿が出発。再び青梅街道沿いに西へ進んで、荻窪の象徴的な存在である「杉並公会堂」へ。そこからは青梅街道とお別れして、白山神社のある住宅街へと入って行きます。
白山神社に宮入する前に、女神輿の事務局として例大祭に貢献している東信水産(株)本社の中まで入って神輿を揉み、本社前で最後の休憩。17時10分、いよいよラストスパート。白山神社はもう目の前です。
17時30分に女神輿は宮入し、神楽殿前でぐるぐる回って神輿を何度も揉み、境内の人たちに元気を振りまき、17時45分に三本締め。
興奮冷めやらぬ内、続いて男神輿が宮入。男神輿も神楽殿前で力強く神輿を揉み、女神輿の担ぎ手もその輪の中へと飛び込んで行きます。境内は夕暮れから夕闇へと移り変わっていく時間にも関わらず、境内はエネルギッシュなパワーでいっぱいに。
暴れる龍のように神輿が揉まれる様は迫力満点です。ラストの三本締めは担ぎ手だけでなく、多くの参拝者も参加し、境内が一体となった瞬間となりました。
荻窪白山神社
住所:東京都杉並区上荻1-21-7
電話番号:03-3398-0517